今回のパートはフロントセクションの分解作業とフレーム側のバランス調整にてハンドリングと
震動低減による落ち着きのある車体剛性を目指しての作業になります。
2004,ZX-10Rのホイールベースが他のスーパースポーツより50mm位短いのにヘッドアングルが
他と同等なのでロール軸が短く高い位置にきて、尚且つフレーム前半部分が湾曲した形状と言う
独特な構成のバイクです。
ハンドリングは軽いがバランスを崩しやすいのとタイヤグリップが逃げやすい構成なのが
スーパースポーツでの軽量車体とパワーによるストレスが中級者には難しいのですが、
メンテ不足と間違ったパーツチョイス等なのが現実です、ある程度、年齢が行ったら確実な
メンテと操作性に仕上げる事でスーパースポーツを楽しめる状態に仕立て上げる事が
安全に楽しめる基本です。
特に現行新型車はED(エレクトロデバイス)ECU(エレクトロコントロールユニット)の多機能
詳細コントロールの複合が速さや乗りやすさの補助と言うより主になっていますので
本来の素性の機械部分での動きを整備、調整にて維持管理せずにコントロールユニット
でのバイクライデングであると思い込んでいるユザーが増え始めたと感じます。
素性の良いバイクを電子制御にて人間の仕事量を減らして、安全性を上げるか
速く走る方向に振るかの仕事をさせる事で利便性をもたらしてくれますが、ベースである
部分はどの車種でも同じです。
前回のリヤセクションでのチェックです。
社外品スプロケット軽量化と耐久性を上げているという商品ですが、アウターのスプロケット
の取り付け部分での新品時の歪みと肉抜きの形状が変形と強度不足を出している状態です。
チェーン、スプロケットの重要性、給油、調整のメンテナンスの仕方によりライデングスキル
が全く違いライディングテクニックを上げる事も下げる事もこうした操作性の1つ1つの積み重ね
であると認識して下さい。
更にホイールの汚れを嫌ってのチェーングリス管理出来ていない事で摩耗の追い打ちをして
結果加速不良の低速トルクダウンに陥ります。
中、大型車両での20馬力以上の領域ではロス馬力が出ていても加速も速度も上がるので
気が付きずらいので結果としエンジン、トランスミッションを傷める元です。
チェーンのオイルが(グリスも)乾いて飛び散らなくなったらその時点で給油のタイミングは
遅く、最近のケミカル類もユーザー目線でのサラサラでも飛散しないライトなケミカルスプレー
も増えてきましたが、自己メンテで正常に維持出来る方は極わずかです。
ハブダンパーカラーも錆と当たり不良にて振動が他の駆動系と共に発生源となっています。
適切なドライグリスやスレッドグリス管理が必要です。
軽快さとフレーム構成により硬さのない車体としていますが、フロントフォークのダイヤモンド
コーティング処理にて本来は作動性を上げている部分ですがオイルシールのメンテ不足により
シールのゴム面の張り付き症状がダンパーの上乗せになり硬く作動性が悪い状態です。
このタイプは頻繁なメンテナンス作業が必要ですし、そもそも3年も4年も何もしないでスポーツ性
を維持する事は出来ません。
芯出し調整と実ストロークに合う油面にて乗り心地よく、ダンパーの芯出し不良による
実走でのでしなりによる油圧逃げや固着防止にてノーマルランク粘度オイルでも確実な作動性
を上げて余計なプリロードアップせずに仕上げます。
エキスパートやタイム狙いのセットアップ以外はオイル粘度、スプリングレート等変える
事より先にステムBgのグリス管理、ブレーキ整備が重要になりますので基本を第一にする
事が大切です。
やはり最近はあまり乗らなかったとのことです。
フォークを余り動かさないので上部カラー等、錆がひろがってしまいましたので、いざ乗った時に
錆のカスが内部を傷め始める所でです。
フレームとエンジンのズレも出ていますし、社外パーツのガードスライダーの取り付けにより
余計な所が硬くフレーム剛性バランスを崩している個所が有ります。
これにより前半部分フレーム側の純正サブプレートか゛機能しなく成りますし、真ん中が硬い
フレームとなりますのでチグハグな車体剛性とハンドリングのバイクになっています。
例え1mm,2mmの補強材やリブでもフレーム材と同等や硬い材質であれば、場所や距離
取り付け方法によりフレームのネジレや柔軟性が変化しますので後付け部分での補強より
標準仕様のベース状態にて剛性アップ作業をした方が一部分だけ上がらずに、調和のとれた
剛性と柔軟性が出ます。
ボルト、ナット座面、材質、1ヶ所でもキチンとした取り付けと使用状況が合わない状態では
ボルト座面の面積が0.1㎠の大きさの違いでトルク受けや面圧が変化しますのでノーマル
フレームのベースアップは単なるフレーム剛性ではなく、エンジンや周辺パーツも含めて
の集合剛性が乗り味の剛性になります。
スポーツが基準点でしたら補強パーツ等の取り付けは別フレームワークに乗っているのと同じ事となりますので注意が必要です。
標準フレーム剛性を各締結ヶ所、ボルトナットのピッチの確認と精密処理作業にて
感覚的に変わるくらいに剛性アップと全体のしなり具合を調整して行きます。
余計な硬さのない操作感良さの剛性アップが理想です。
ZX-10Rフレーム前半部分ステム周りよりエアインテークダクトの内部通路にて空洞構造
+湾曲レイアウトにて、外部プレートとマウント方法で剛性確保しますので
確実な締結しめつけにてステアリングへのしっかりしたタイヤ情報が伝わります。
ブレーキシステムの荷重受け止めのバランス仕上げ状態でのサブプレートの取り付け
と締め付け調整が2004ZX-10Rのスポーツライディングの要ですので、締結アップ作業と締付
トルクアップ作業は駄目になったブレーキローター交換と共に必須項目です。
ネジのキチンとした処理作業をせずトルクを掛けると一発でネジを壊しますので処理能力
を上げる為の手順と手間をかけずに行う事は出来ません!!
もちろん元の状態が正常であることとレベルアップ可能かの状態であることが大切です。
この作業を確実にする事でフレーム剛性がアップしつつ柔軟性が確保出来るので社外品の
ステム交換やサブプレートの社外パーツが出ていても柔軟性はだせず
厚みや肉抜きの調整が必要になりますのでその仕様が商品の開発者と同等の体力や使用状況
がシンクロしなければ自身には使いずらいだけの補強パーツとなります。
実際に92型CBR900RRのフレーム前半部剛性はZX-10Rより単品では高い位で
エンジンマウント方法や正立フォークの柔軟性にて調和されています。
フレーム剛性調整後のCBRから、もっとスポーツライディングできるよと要求して来る
シャシーの余裕があり、楽しいのですが体力を上げないといけないなと痛感します。
Ducatiライデングにて(国産スポーツ車両も)、乗り手が感動とエンジョイしていく為の 個人的ですが整備するプロとしてのバイクや関連する事柄をつづります。 https://ducaducabrightring.blogspot.com
トータルバランスのバイクのセッティングショップ、brightringブログのアドレス http://ducaducabrightring.blogspt.com
- ブライトリング、代表 石橋
- bright ring.(ブライトリング)オートバイ整備 ハンドリングと車体剛性調整、本来の オートバイのポテンシャル知ってください。車体安定、乗り心地、タイヤのメカニカルグリップアップ、空力特性からの ハンドリング違いまでのメカ部分の調整とライダー側の体力に合わせた安全性を重視する基本的なバランスアジャストなど人側でのバランスアップも安心感として付け加えていく所です。 初心者や女性ライダーこそ、ここが大切です。
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。